ドワンゴの減資と税金のお話
ドワンゴが資本金を1億円に減らしたそうです。
資本金1億円以下に減らすことの長所の一つは
「外形標準課税」という分かりにくい名前の
税金を納めずにすむことです。
「おっきい企業の方が、公共サービスから
沢山のメリットをもらっているでしょ!」
という「応益性」(受益に応じて税負担すること)
を根拠にして資本金1億円超の企業は、法人所得に
人件費など足した額を付加価値額として
税金をかけられます。(外形標準課税付加価値割)
付加価値と言いますと、消費税は海外では
名前です。
つまり、本質的には消費税と同じ課税ベースに
対して大企業は更に税金を掛けられている
ことになります。
過去には、吉本工業も資本金1億円へ減らしたことが
ありますが、中小企業と大企業で税制が変わることは
こうした節税のための行動を招きます。
また、大企業に重い税金をかけることは、
中小企業が資本金を増やし、事業を拡大していく
意欲を削ぐことにも繋がります。
法人税などに対して、大企業は大きい負担をすべきだ!
という意見が日本では強いですが、新しい産業を育てる
ためにはむしろ法人関係の税制はフラットな方が
良いと思います。